今回のパズルは組木細工ならぬ、紙製のトランプを使った組みトランプ細工です。 図2のように、コの字型に曲げたカードをパーツとして使います。
![]() 図2 コの字型のパーツ |
真ん中の部分を正方形にしたパーツを6枚使って組み上げたものが図1の立方体です。 接着剤や粘着テープは一切使っていません。各面がお互いに支えあう関係なので、驚くほどしっかりと安定しています。 逆に作っている途中は不安定もいいところで、うっかりすると簡単にバラバラになります。 そのため、最後の1枚を首尾よく入れて全体がカチッと固定される瞬間は感動すら覚えます。 途中の不安定な段階ではテープで仮止めする手もありますが、 テープを使わずに組み上げた方が最後のカチッと安定する瞬間を楽しめます。立方体なら仮止めなしで十分いけます。 |
真ん中の部分を正方形ではなく菱形にすると、図3のような菱形6面体になります。 写真では分かりにくいかもしれませんが、立方体が全体的に斜めに傾いて押しつぶされたような形です。 傾いている分、立方体よりは作るのが難しく感じました。とは言え、まだ仮止めなしで組めるレベルです。 カードの大きさの制限はありますが、同形の菱形6枚なら何でもいいので、 色々な傾きの6面体を作ることができます。 |
![]() 図3 菱形6面体 |
応用編として、パーツを12枚使った立方体の2連結があります(図4)。 これは、接合する面に出ているパーツの端の部分を互いに差し込むように組み合わせると出来ます。 これも意外なほどガッチリと繋がります。
更なる応用編として、図5のような4個組みもあります。 作り方は2連結と基本的に同じですが、3個目と4個目を組む際にはパーツを入れる順番を考えないと具合良く組めません。 これがうまく出来たら、後は好きなだけ繋げることができるでしょう。
![]() 図4 立方体2連結 |
![]() 図5 4個組み |
今回は作りませんでしたが、参考資料によると、面が菱形の多面体は6面体の他に 12面体、20面体、30面体を作ることができるそうです。さすがにこれは仮止めテープが必要なレベルでしょう。 紙製トランプは100円ショップで「2セット100円」で買える、コスパの良い素材です。いずれは30面体まで挑戦しようと思います。
パズラボ帖 2 : 世界のパズルで遊べるカフェ パズラボ PUZZLAB 2009年3月25日発行